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in Paris
2023.09.08

in Paris

先月、
新婚旅行で北欧、そしてパリに。

フィンランドのヘルシンキ、
エストニアのタリン、
ノルウェーのオスロ、
デンマークのコペンハーゲンを周遊し、
最終目的地はパリ。

実は、
最後のパリは
夫に内緒でプランに組み込んだ
私からのサプライズ。

平日はお互いの拠点である大阪と東京、
二拠点での暮らしをしている
私たちにとって、
10日間ずっと
2人きりで、そして異国の地で
一緒に過ごすのは、
結婚して以来、初めてのこと。

旅の相性は、人間同士の相性。

旅行をすると
お互いの本性が出やすいので、
「もしかして
初めての喧嘩でもしちゃったりして」
なーんて、
ちょっぴり期待していたのだけれど(笑)、

夫は
日本にいるときと変わることなく
ずっとハッピーで、
ずっと穏やかで、
海外でありがちな予想外のアクシデントにも
とても紳士的に対応していて、
素直に惚れ直した。

・・・

結婚して以来、
「小寺、柔らかくなったよね」
と言われることがとっても多くなった。

纏うオーラの色が
変わったらしい。

確かに夫に出会うまでの私は、
いつだって隙がなく、
どこか偏愛的で、
頑固だったし、
真っ直ぐすぎたし、
頑張りすぎていたなぁと思う。

自分を甘やかすことも、
他人に甘えることも、
決して上手ではなかった。

そのおかげで
手にできたものも、
手放してきたものも、
振り返れば、同じくらい、たくさんある。

そういう意味で、
彼のような存在に出会えたことは、
私にとって人生最大のご褒美のような気がしている。

・・・

パリでは、
満を持して
私が長年欲しくて探し続けている
ブレスレットを
見に行くことになっていた。

これまでも
国内、海外問わず散々探し回っては
フラれ続けていたけれど、
「本店にならあるかもしれない...」
と、一縷の望みを託して向かった私たち。

対応してくださったのが
偶然日本人の方で、

「あの...◯◯、こちらに置いていますか?」
「サイズはお分かりですか?」
「えっ、在庫あるんですか!?」
「ありますよ。お持ちしますね」
「う、嬉しい...在庫あるって...!」
「やっぱり本店ってすごいね」

そして初めて
現物を自分の腕につけ、しっかり感動。

「もしかしてハネムーンですか?」
「はい、そうなんです」
「あら、なんとなく言ったら当たっちゃった(笑)。
おめでとうございます」
「ありがとうございます(笑)。
ようやく出会えました。本店だとやっぱり在庫があるんですね」
「いえ、人気商品なので、本店でも在庫切れなことが多いですよ。
奥さまのサイズはこちらとあともう1点だけ。
旦那さまのサイズはこちらがラスト1点です」
「えっ、そうなんですね。よかった...」
「よかったです。タイミング、バッチリでした!」
「ありがとうございます。嬉しい」

その後も
人生の先輩として
結婚生活のアドバイスをいただいたり、
TAX FREEの方法を教えてくださったり、
ブレスレットを安全に持ち帰れるように
包装を工夫してくださったりと
何から何まで丁寧にケアしていただいた上、
最後に
「お似合いのお2人につけていただけて嬉しいです。
お幸せに」
と声をかけていただいて、
見事に「想い出の買い物ランキング」1位になった。

そして、
自分で買うつもりだったブレスレットは、
新婚旅行の記念にと
夫がプレゼントしてくれた。

夫婦お揃いのアクセサリーが、またひとつ。

一生の宝物。

今はまだ新品すぎて
キラッキラのつやっつやだけれど、
これから何年もかけて
大切に使い込んでいくことで、
肌に馴染んで
どんどん心地良くなってくれるはず。

重ねた時間の分だけ、愛着が湧いていく。

私たち夫婦も、そんな感じでいけたらいいね。

_
text :
小寺智子
1983年生まれ、北海道出身。編集者。O型。
INSTAGRAM:@tomoko_kodera

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