vol.1
美しい女性が好きだ。
街行く人を眺めていても
ふと、
視線が引き寄せられるのは
昔から
美しい男性ではなく、女性。
振り返れば、
私の人生にはいつだって
私自身をいい人間、いい人生に
確かに導いてくれた
「ミューズ」の存在がある。
この連載では、
そんな、実在する
私の人生において不可欠な
「women」を
愛と感謝を込めて
ご紹介していきたいと思う。
・・・
さて、
記念すべき連載1話目の女性。
鈴木まりさん。
私は、出会ったときからずっと
「まり先生」と呼んでいる。
「まり先生の職業ってなぁに?」
と聞かれると、いつも困る。
私に言わせれば
ただただ、「まり先生」なのだ。
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鈴木 まり(すずき まり)は、日本の心理カウンセラー、セラピスト、著述家。
心理学・東洋医学・福祉・女性性の悩みを専門とし、
サロン経営、カウンセリング、執筆業に取り組む。
日本女性ヘルスケア協会長、株式会社ロサ代表取締役、
アーユルヴェーダサロンROSA・ジョホレッチスタジオ主宰。
(Wikipediaより)
元々は約3年半前、
まり先生の処女作であり、
大ヒット作となった
『48手ヨガ』を読んで
感銘を受けた私が、
編集者としてはもちろん、
それ以上に
ただ人として、同じ女性として
直感で惹かれ、
「絶対に会いたい!」
という想いだけで
熱烈なメッセージを送ったのが
私たちの出会いのきっかけ。
そして初対面で
驚くほどに意気投合し、
一緒に書籍も制作した。
以来、
公私にわたり
本当にお世話になっている。
私は、まり先生ほど
勇敢で、タフで、ユーモアに溢れ、
努力家で博識な女性に
会ったことはない。
まり先生だけには、
全てにおいて、敵わない。
昨年の大晦日、
私たちは女2人で
東京の5つ星ホテルで
贅沢な年越しをしたのだけれど
私が夜、お風呂から上がってくると
先に休んでいた
まり先生のベッドの方から
どういうわけか
「当時の鎌倉幕府は…(ブツブツ…)」
と、人の話し声のようなものが聞こえてきた。
不思議に思って
彼女の方を見てみると、
まさかのイヤホンをつけて
睡眠学習をしていて、
お腹が捩れるほど笑った。
「まり先生〜!
元旦から睡眠学習してるのなんて
日本でまり先生だけだから!笑」
「お正月なんて
みんな食っちゃ寝、食っちゃ寝で
1年で一番ダラダラしてるの〜!笑」
まり先生らしすぎるエピソード。
・・・
暇さえあれば
新しい分野の勉強を始めていて、
「学ぶことを止めた時が
私の死ぬ時だと思ってるからさ〜」
と、いつもケラケラと笑う。
まり先生と一緒にいると
「私の人生、
こんなに最高の女の先輩が
いてくれるんだから
怖いものなしだよな〜」
と、いつも思う。
まり先生には
人間関係、
仕事、
恋愛、
心の悩み、
カラダの悩み、なんでも話す。
まり先生のさまざまな
経験と知識に裏打ちされた
アドバイスたちは、
私の日々のあらゆる選択において
揺るぎない自信をくれる。
「大丈夫」
何があろうとそう思える。
まり先生は、
私の人生の恩人だ。
命の恩人、と言っても過言ではない。
数年前、
「編集者」という天職を
私が手放そうと決意するほどの
出来事に見舞われたとき、
食べることも
眠ることも
考えることもできない
ただ、
毎日息をしているだけの
ギリギリだった私を
掬い上げてくれたのは彼女だ。
「ショックなのはわかる。
怒りで震えるのもわかる。
でも、小寺ちゃんの未来のために、
今、動かなきゃ!」
そう言って、
私の背中をバシバシ叩き、
半ば強引に私の手を引いて、
道標を与えてくれた。
彼女の存在がなかったら、
今の私は絶対にいない。
「編集者が本を作り、
売ることだけに留まらない、
編集者の新しいキャリアの
広げ方を体現したい」
編集者は、
「プロデューサー」であるということ。
作るものを「本」だけに限定しないこと。
編集者自身がブランドになること。
愛する出版業界への
私なりの敬意と変革への提言。
まり先生が与えてくれた
新しい場所で、
私が堂々と自分の新たな「夢」として
掲げられるようになったもの。
・・・
まり先生の背中は
いまだに遠くて大きい。
けれど
ずっと、追いかけ続けていたい人。
誰よりも
「小寺ちゃん、頑張ってるじゃん!」
そう褒められたい人だから。
_
text :
小寺智子
1983年生まれ、北海道出身。編集者。O型。
INSTAGRAM:@tomoko_kodera