『今日から俺は!!』『きのう何食べた?』などの話題作に立て続けに出演し、層が厚いと言われる同世代俳優の中でも
抜きんでた演技力で私達を魅了。10月からは金曜ドラマ『恋する母たち』(TBS系、毎週金曜よる10:00~)にも出演され、
まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの俳優 磯村勇斗さん。俳優になった経緯や展望、またクリスマスやジュエリーに纏わるエピソードを
伺いました。カメレオン俳優と呼ばれ、作品ごとに違う魅力、表情をみせ、まったくの別人になりきる磯村さんの素顔とは。
“上京後は、お芝居を極めたい、
勉強したいという一心で、
劇団で活動していました”
ー まず、俳優を目指したきっかけを教えて下さい。
中学生の時に、『ヌマヅの少女ハイジ』という自主制作映画を作ったんです。出演、撮影、監督、編集を全て自分でやり、それを学校で発表したらみんなが喜んでくれて。演技することも楽しかったですし、何より人を笑わせたり、喜ばせたりするのが好きだったので、人前に立ってお芝居をしたら、もっと沢山の方に喜んでもらえるのでは? と思ったんですよね。でも、シンプルに目立ちたかったのかもしれません(笑)。その後、高校の時に地元の劇団に入り、上京した後も大学に行きつつ、小劇場を回ってお芝居の勉強をしていきました。その数年後、僕が出演していた舞台を観に来ていた今の事務所に声をかけてもらい所属しました。
ー 2015年には人気俳優の登竜門と言われる『仮面ライダーゴースト』や連続テレビ小説『ひよっこ』に出演され、現在があると思うのですが、転機になった役や作品はありますか?
『仮面ライダーゴースト』は初めて頂いた大きな役で、子供達やお母さん世代にも知ってもらえた役。やはり転機になった役であり、作品だと思います。作品に取り組む期間も1年半と長く、俳優が通る現場として、役への向き合い方、アクション、イベントでのあり方など、スタッフの方が様々なことを教えてくれ、多くの経験をさせてもらえた作品です。その後の役者人生で必要なことを一気に学べた作品でした。
ー 『ひよっこ』や『今日から俺は!!』で知名度がぐっと上がったかと思いますが、実感はありますか?
あまり実感はしていないのですが、地方に行った時に現地のおばあちゃんに「あら、秀ちゃん(『ひよっこ』の役名)、なんでここにいるのよ」と役名で言われた時はすごく嬉しかったです。両親も喜んでくれて、母親なんてオーディションに受かったと聞いた時に叫ぶように喜んでいました(笑)。 毎日、朝ドラを観てきた人だから感慨深かったんだと思います。もう反対はしていませんでしたが、更に応援してもらえるきっかけになった気がします。
“固定したイメージがつかないように、
毎回違う印象になるよう心掛けています”
ー 様々な役を演じられ、どんどん進化をされているように感じます。俳優として大事にされていることを教えて下さい。
自分の中では進化をしているという気はないんです。ただ、役や作品は同じようなイメージがつかないように心掛けています。なので、毎回、新鮮な気持ちで観てもらえるのかな? その分、僕も役に向き合って、役毎に見せる顔を変えようと努力しますし、それが俳優の仕事であり、大事なことだと思っています。
ー 役によってまったく別人になりきる「カメレオン俳優」と呼ばれていますが、どんな風に役作りをされていますか?
結局は28年間経験してきた中からしか役に投影できないと思うので、殺人犯とか、未経験で体験すらできない役は、ドキュメンタリーなどを見て、徹底的に調べます。そこから、言葉とか、気持ちをなるべく受け取るんです。役作りをする時間には制限があるので、普段から常に自分の中に意識をおいておいて、少しでもヒントがあれば反応できるようにはしています。
ー 10月スタートの金曜ドラマ『恋する母たち』(TBS系、毎週金曜よる10:00~)では、どんな役を演じられているのでしょうか?
僕が演じる赤坂 剛は、食品会社の宣伝部で働いているお仕事ができる男子。今っぽい、イケイケ系の一面もあります。そこで、吉田 羊さん演じる上司の林 優子さんを好きになっていくわけですが、相手には家庭があって・・・それをわかりつつも、年下ならではの好奇心で心の隙に入っていくんです。赤坂 剛は普通のサラリーマンで、キャラクターが濃いわけでもないので、変にプラスの演技をしないように、いかに林さんに対して年下なりに攻めるか、引くのか、真面目に言うのか、など監督と現場で話し合いつつ、細かいセリフのニュアンスを大事にしながら演じています。
ー では、見どころを教えて下さい。
それぞれ家庭をもっている母達が3人いて、そこに新鮮な男性が現れて恋心をもつのですが、恋をしていいのか? ダメなのか揺れ動いていくんです。どんなに年を重ねても、恋をする気持ちというのは大事なんだって思い出してもらえるようなドラマで、キュンとしたり、ドキドキしたりを楽しんでもらえると思います。
“僕も、好きな女性が幸せになるなら
身を引いてしまうタイプだから
秀の気持ちには共感します”
ー 磯村さんの素顔が気になるのですが、今まで演じられた役で1番共感した役、難しかった役を教えて下さい。
連続テレビ小説『ひよっこ』の前田秀俊は、共感する部分が多かったですし、難しかった役でもあります。秀は好青年で、仕事に対してストイックに取り組んでいる人物。女性や近くにいる人を支えて、その人に好きな人ができたら、自分が好きだったとしても、その人の幸せを思って自分は身を引いてしまう性格なんです。仕事に対しても、女性に対する考え方もすごく共感できますね。演じる上では、作品自体が日常的なことを描いているので、ワザとらしくならないように、余分なことを削っていくお芝居をしなくてはいけなくて、難しかったです。
ー 今後、挑戦したい役はありますか?
人生に、がむしゃらに突き進んでいる男とかやりたいですよね。不器用なんだけれど、それでも前に進まなきゃいけないような役で、28年間生きてきたものが全部吐き出せるようなものをやってみたいと思うんです。
ー 同世代の俳優さんも多いですが、ライバル視したり相談することもあるのでしょうか?
ライバルという感覚はないんです。それよりも切磋琢磨して、一緒にこの世代の俳優を盛り上げて、未来をしっかり築いていこう、みたいな、同志の感覚が強いんです。北村匠海とは、考えていることが似ているので相談しがいがありますし、何かあった時は連絡し、意見や気持ちを交換し合っていますね。ただ、役作りを相談することはないです。俳優っていう仕事は、正解がない中で、最終的に自分が腑に落ちるところで演じなくてはいけない。孤独な職業で、奥が深くて不思議な仕事だなって思っています。
ー 孤独な作業という役作りの合間は、どのようにリフレッシュされていますか?
基本は、撮影が終わったら普段の自分に戻したいんですが、時々引きずってしまうこともあります。趣味のサウナは、リフレッシュ法の一つで、役の切り替えに使うことも。コロナ禍で、なかなか行けなくなってしまいましたが、以前は週5で行っていたほど好きなんです。別世界に行けて、身体と心を1回リセットしてくれます。
ー ステイホーム期間中はどう過ごされていたのでしょうか?
仕事は何もできず、ずっと休んでいました。時々、散歩をしたり。あの間、街に人も車も少なくて、空気がすごく綺麗だったんですよね。植物達が輝いていて、人間は相当汚いものを排出し続けているんだなって、環境問題を考えるきっかけになりました。本来、植物や動物が生き生きと過ごせる世界じゃなきゃいけないと思うので、少しずつ今できることがあれば、やっていきたいなと思うように。地球で共存していく意識を改めて持った気がします。逆に、以前はしていた料理をしなくなりました。1ヵ月は頑張っていたのですが、自分の味に飽きてしまって、テイクアウトや出前を頼んで、なるべくお店に還元する方向にシフトしていましたね。
“輝いて見えるのは、自分に自信があり、
何事も楽しんでいる女性”
ー ヴァンドーム青山のジュエリー=輝きにちなんで、どんな異性が輝いて見えますか?
自分に自信がある女性、仕事に対しても遊ぶことにも、とことん楽しんでいる人は、輝いて見えます。自分のヴィジョンがあり、芯があり、やりたいことがわかっている女性です。
ー そんな磯村さんの女性のタイプがわかる心理テストをさせて下さい。まず、タイプの女性のキーワードを3つ教えて下さい。
料理が上手、母性がある、よく笑ってくれること。
ー それでは、その条件を満たしている女性が2人現れて、どちらからも好かれたら、最後に決め手となるキーワードはなんでしょうか?
目、かな。目! 目がすっとはまるというか。目って僕すごく大事だと思っていて、吸い込まれる目の方に魅かれます。(実はそれが1番大事にしているキーワードということを聞いて) 目の相性がいいって、僕にしかわからなくて難しいですね(笑)。
“緊張したクリスマスジュエリー選び。
事前リサーチで、成功しました!”
ー クリスマス限定のジュエリーが発売されるのですが、クリスマスとジュエリーで、何かエピソードはありますか?
プレゼントを買いにジュエリーショップには行ったことありますよ。数えられる程度ですが。クリスマスジュエリーは・・・20歳ぐらいの時に、プレゼントしたことがありますね。リングを。サプライズだったんですが、事前に女性から好みを聞いて、その好みに合うリングをお店で探して買いました。もちろん、緊張しましたよ!あえて普通っぽく買って渡したら、すごく喜んでくれて嬉しかったですね。ジュエリーってプレゼントをする時に、何も情報がないと難しいですよね。事前リサーチはマストです!
ー 今年のクリスマスはどんな風に過ごしたいですか?
毎年、チキンをお店で買ったり、自分でも作ったり、必ず食べているので、今年もチキンは食べたいですね。どこかに行くというよりは、朝から洋楽のクリスマスソングをかけてみたり、日常の中で少し特別なことができたら嬉しいかな。本当は、みんなでワイワイするのが好きなので、クリスマスに友達と集まってホームパーティというのを1度はしてみたいんですが、今年はコロナ禍で難しそうですよね。きっと仕事をしています(笑)。
“シンプルなジュエリーを、その人らしく
着けていたら素敵だと思います”
ー 女性にリサーチをして、ジュエリーをプレゼントされたと伺いましたが、女性がつけていて素敵だと思うジュエリーを教えて下さい。
僕は、ごくシンプルなものか、エッジが効いたジュエリーか、両極端なものが好きですね。プレゼントする時は、毎日のように着けてもらいたいから、シンプルな一粒ダイヤのネックレスなどを選びがちですが、女性が着けているデザインの凝ったジュエリーも素敵だと思います。個人的には、パープルが好きなので、パープルのカラーストーンや、かっこいいブラックのカラーストーンにも魅かれますね。
ー すごくスマートに選ばれてそうですね!
いや、ジュエリーショップはすごく綺麗な空間ですし、スタッフもお客さんも女性が多いので、緊張して汗だくです(笑)。でも、僕の意見やお店側の意見では選ぶのに限界があると思うから、なるべくリサーチして、それを相談するようにしています。
パリが最も美しい季節・秋の紅葉や、ワインの深い色味を思わせる配色を、ガーネットやアメシスト、ダイヤモンドで表現した3本のセットリング。地金がピンクゴールドなので肌になじみ、華やかで女性らしくエレガントなデザインです。合わせるピアスとネックレスは、鮮やかなガーネットとアメシストの配色をシンプルにデザイン。ワインに使われる葡萄をイメージしたストーンの、ふっくらとツヤやかなカボションカットが特徴的で、小ぶりながら女性らしい印象を与えてくれます。
「3連のレイヤードとカラーストーンの配色が新鮮で可愛いですよね。僕の好きなパープルがさり気なく効いているところもにも魅かれました。別々でつけられるので、色々なコーディネートに合わせてつけてもらえそうなところも素敵だなって思いました」
どの星よりも先に輝く、金星をイメージしたクリスマス限定のネックレス。プラチナとダイヤモンドが女性らしくエレガント。ダイヤモンドの間が星のように見えるロマンティックなデザインでクリスマスにぴったりです。同じく限定品でおすすめのネックレスはフランスの伝統的な組紐芸術、パスマントリーをイメージしたネックレス。トップはボタンの刺繍飾りを思わせ、シンプルながら細部にまでこだわりが。ブレスレットは、マーキス型の石座入ったリーフをモチーフにしたもの。パリの石壁を覆う蔦の葉をイメージし、手元を繊細に演出してくれます。
「一見すごくシンプルなのですが、よく見るとデザインが凝っていて、洗練されているところが魅力的。プレゼントしたからには、沢山つけてもらいたいので、品があって、デイリーにつけてもらえそうなところも◎」
1992年9月11日生まれ。静岡県出身。2015年『仮面ライダーゴースト』に出演し話題となり、連続テレビ小説『ひよっこ』でブレイク。その後『今日から俺は!!』『きのう何食べた?』『時効警察はじめました』など話題作に出演し10月からは、話題の金曜ドラマ『恋する母たち』に出演。吉田羊さん演じる食品会社に勤める女性に魅かれる後輩会社員を好演している。映画は『新解釈・三国志』(12月11日公開)、『ヤクザと家族 The Family』(2021年1月29日公開)、『東京リベンジャーズ』(2021年公開予定)など待機先が多数控えている。
【衣装協力】
STYLE1 / Jacket、 Shirt、 Pants、Sneaker(全てCINOH)/モールド 03-6805-1449
STYLE2 / Outer ¥70,000、Sneaker(CINOH)/モールド 03-6805-1449、 Shirt、 Pants(J.PRESS ORIGINALS)/ J.プレス & サンズ 青山 03-6805-0315
STAFF
Guest: Hayato Isomura
Photo/model: Tatsuya Yamanaka(STANFORD)
Photo/still: Hidetake Nishihara(TENT)
Styling: Motohiro Kotsuka(untlim)
Hair & Make-up: Tomokatsu Sato
Text: Ayako Ajisawa
Edit: Madoka Takano(FMJ STUDIO)
Web Design & Development: Jomon (FMJ STUDIO)
Creative Direction: Yuki Sugawara (FMJ STUDIO)